子どもの言い分

「学童が合わなくてやめたんです」という話はよく聞きます。子どもが放課後児童クラブに行かないとなると、しかたなく留守番させたり、習い事をハシゴさせたり、仕事をやめてしまう親もいます。

「合わない」とはどういうことかというと、「お友だちとうまくいかない」「先生と合わない」などいろいろですが、たいてい子どもが「行きたくない」と言い出すので、「子どもが学童に合わなかった」という表現になるのです。

私も子どもに言われました。

「どうして行きたくないの?」
「学校終わったらお友だちの家に遊びに行きたいんだもん」
「わかった。今度、会社のお休みとるから、いったん家に帰ってきてランドセル置いてからなら行ってもいいよ」

娘はこのとき一度だけお友だちの家に行って気がすんだようでした。

「お友だちが意地悪する!」
「え、そうなの?」

このときはずいぶん動揺しました。少し時間はかかりましたが、娘のことをよく理解してくれたベテランの指導員に相談して、気にかけてもらい、上手に集団遊びに誘ってもらって乗り越えることができました。

「学童に行きたくない」は、みんな1回は言うようです。そんなときは、親はパニックになって叱ったりせず、子どもの話をよく聞く必要があります。子どもが何に困っているのか理解して、解決方法を一緒に考える姿勢をもったほうが解決への近道になります。

子どもの言い分を聞いたうえで、大人の都合を説明してもいい年齢です。

「あなたが学童に行ってくれないと、ママは心配でお仕事に行けなくなってしまうよ。そしたら、みんな困っちゃうと思うよ」と家計の話をしたママもいます。