これまで営業分野のアウトソーシングでは、労働集約的なサービスがその多くを占めてきた。しかし現在は、戦略的・分析的な視点が欠かせないものになってきているという。先駆的なサービスを提供するエムアンドアイの三島毅彦代表に、その背景などを聞いた。

あらゆる企業にとって共通の課題である売り上げ拡大や収益アップ──。それを支える大事な要素である“営業”の分野では、かねてよりアウトソースが活用され、人材不足の補完やコスト削減に効果をもたらしてきた。ただ近年は、この分野のアウトソーシングにおいても、より戦略性が必要になっている。

IT業界を中心に、営業・販売促進のアウトソーシングサービスを提供するエムアンドアイの三島毅彦代表は、その背景について次のように語る。

「ここ数年、情報化のいっそうの進展などにより、先端的な製品・サービスが独自の優位性を保てる期間がますます短くなっています。いわゆるコモディティー化が加速し、製品やサービス自体での差別化が厳しくなるなか、営業活動が差別化の源泉となるという状況が広がっているのです」

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バリューチェーンの考え方に基づき、「販売・マーケティング」にあたる営業のプロセスのスタート部分にフォーカス。分析とフレームワークを利用し、PDCAサイクルを回して効率化を図る。

では、この営業のクオリティを高めるにはどうしたらいいのか。具体的な提案やクロージングなどの営業活動のコア部分は、やはり担当者個人のスキルが重要となる場面も多い。そこで注目したいのが、見込み顧客に最初のアプローチを行う、営業のスタート部分(リード部分)の戦略化である。

営業は、バリューチェーン(図1の上部)の「販売・マーケティング」にあたる。この部分をより細かく分解したのが、図1下部の「営業活動」の部分だ。その1番目、2番目のステップにあたる「事前準備」と「アプローチ」が強化すべきポイントとなる。

「営業活動の競争が激化するなかで、アポイントメントの獲得も難しくなっています。そこで求められるのは、『事前準備』と『アプローチ』の精度を上げ、より確度の高いターゲットからアポイントメントを得ることにほかなりません。受注につながる質の高いアポイントメントを取得するためには、このリード部分に、精度向上と品質均一化を動的にトランスファーさせるストラテジーの導入が重要です」と三島氏は説明する。