男尊女卑の思想の表れ

裏を返せば、セクハラ発言とは、何と、恐ろしいものでしょうか。

だって、無意識下に潜む、その人の思想そのものが透けて見えてしまうのですから。

たとえば、都議会で女子議員に「早く結婚しろ!」「子どもを産んでから言え!」といった発言した男性議員。

彼らはきっと「女性は子どもを産み・育ててこそ初めて一人前」という思想の持ち主なのでしょう。

恐らく、自分では家事、育児の一つもしたことがないのではないでしょうか。そしてきっと、そのことを少しも恥じていないのだと思います。

家事育児は女の仕事で、男は外で戦うものだ。そして、それこそが男の甲斐性だと、頑なに信じている。

だから、自分と同じ職域に女性が進出すると、元来「家にいるもの」である女性に「荒らされた」と感じてイラつくのだと思います。

かつて、首相経験のある森喜朗氏が「子どもを産んでいない女性に年金を支払う必要は無い」といった発言も、彼らのそんな思想が無意識のうちに発言に滲んでしまった、いい例だと思います。

よって、セクハラをなくすには、研修などでこれはセクハラ発言だといったガイドラインを示すよりも(もちろん、そのことも重要ですが)、彼らの「思想」そのものを変える必要があるのだと思います。