今年5月、福井地裁が関西電力の大飯原発3、4号機について、運転の差し止めを求める判決を出した。電気料金は2012年に東京電力が値上げしたことを皮切りに、国内7社の電力会社が値上げを実施してきたが、再稼働が遠のくことで今後どうなるのか。

最も早く再値上げする必要に迫られるのは、原発への依存度が高い北海道電力だ。今年2月に「再値上げの検討」を発表しており、財務状況の悪化などを踏まえると、今夏に「再値上げの申請」に踏み切る可能性は高い。その場合、料金改定手続きが不透明であることなどを考えると、年末か年明けに値上げが実施されると予想される。

北電と同じように原発依存度が高く、今年度赤字が見込まれる関電、九電も、今秋に再値上げを申請して、14年度末から年度明けに再値上げを実施する可能性があろう。

東電は今年1月に出した「新・総合特別事業計画」で柏崎刈羽原発を今年7月に再稼働する見込みとしている。だが、現実には再稼働の目途は立っておらず、この状況が長く続くとすれば年末もしくは年明けに再値上げ申請をする可能性がある。

では、原発は実際にはいつごろ再稼働され始めるのだろうか。

原発を再稼働させるためには、大きく分けて原子力規制委員会の審査の通過と、地元の同意が必要だ。いま再稼働が遅れているのは、規制委員会の審査に時間がかかっていることが要因で、なかでも原発の設計の前提となる地震の揺れである「基準地震動」がなかなか確定しなかった。しかし、今年3月に九電の川内原発が、5月には関電の高浜原発の基準地震動が確定しており、川内原発は年明け、高浜原発は年度末あたりで再稼働されるのではないかと予想される。

冒頭の福井地裁のような判決が出れば再稼働はできないと思われるかもしれないが、実は影響は限定的だ。関電は即日控訴しており、世論はともかく、判決が確定するまで、法的には影響力はない。また、いまも規制委員会は大飯原発の再稼働審査を続けている。

川内原発の再稼働が決まれば、時間はかかるとしても、粛々と他の原発の再稼働が決まるのではないか。