2014年6月30日(月)

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業界初!紫外線を99%カットするガラス

女性社員をいかに「戦力」として活用していくかということが日本の産業界では大きなテーマになりつつある。こうした中で、女性の視点をうまく商品開発に活かして、ヒット商品を生んだモデル的なケースがある。それは、ガラス大手の旭硝子が世界で初めて商品化した紫外線を99%カットする自動車向けドアガラスの開発だ。そのプロジェクトの関係者に取材すると、示唆に富むことが多い。

「自動車向けガラスは、自動車メーカーから示された仕様に対して、ガラス会社が提案を競い合うようなビジネスの進め方が中心でした。しかし、当社が世界で初めて商品化した紫外線を99%カットできる『UVベールプレミアム』は、ガラスメーカーが直接、消費者の声を聞いて商品を開発して車の付加価値を高めていくことに貢献するという点で斬新的だったと思います」

こう説明するのは、自動車用ガラスで世界トップ級のシェアを持つ旭硝子・オートモーティブ事業部でマーケティングを担当する濱野直統括主幹だ。「UVベールプレミアム」は2010年にトヨタが小型車「ヴィッツ」のドアガラスで採用して以来、日本のほとんどの乗用車メーカーが採用している。たとえば井川遥をテレビCMに起用した三菱自動車の「ekワゴン」でも「紫外線99%カット」を大きく打ち出している。

旭硝子では、開発、材料、製造など社内の様々な部署から選ばれた10数人のメンバーによる新商品開発のプロジェクトチームが2007年から開発に取り組んだ。ガラスメーカーの商品開発チームは男性中心だが、異例にもチームには3人の女性が選ばれた。その中でも中心的な役割を果たしたのが前年に中途採用で一般事務職として入社したばかりの戦略マーケティンググループの小島美穂さんだった。

「消費者目線を期待されてメンバーに選ばれたのだと思います。軽自動車やコンパクトカー購入の決定権は女性にあると考えて、女性ドライバー107人に対面のアンケートをお願いしました。実際に車を使っている際の臨場感が出るように駐車場で会うアポを取り、全国に出張しました」と小島さんは当時を振り返る。

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