盤石、没落……妻たちの違いを検証

 高度成長、バブルからバブル崩壊、ITバブルから不況、デフレ、リーマンショック、そしてアベノミクス……変動する景気は時に天翔る龍のうねりのようだ。そして龍のうねりが激しくなるほど、その背に掴まり切れず振り落とされる人が増える。一方、うねる龍の背をうまく乗りこなし続ける人たちの秘密、そして違いは何か……。
 巷では専業主婦への風当たりがますます強く、遂には「専業主婦は、獲物をがっちりと掴みゆっくりと夫の社会的リソースと稼ぎを吸い尽くす『タガメ女』。そして夫は知らず知らずに吸い尽くされ、ひからびて死んでいく『カエル男』」と、日本の標準サラリーマン家庭を一刀両断にする本まで現れた。
 果たしてセレブ妻は“タガメ女”なのか。
 リーマンショック以降も、盤石で幸福なセレブ妻を取材した。オーナー美容師の妻、浮き沈みの激しいスポーツ界からは野球選手の妻、そして自身も経営者である40代美魔女系の経営コンサルタント妻。3人とも、女性でも見惚れてしまうほどの美女。さらに内面もすばらしい女性たちだった。
オーナー美容師妻 ミハルさん 32歳
専業主婦/子どもなし/結婚5年/前職:エステ関係/夫:美容院数店舗の経営者であり実力派美容師/47歳(年収5000万円)

夫のサロンで取材させてもらった笑顔も仕草も「可愛い」女性。それがミハルさんだ。しかも言うことも可愛い。

「サプライズって、あまりないんですが、今年の誕生日に初めて彼が予約してくれて、イチゴ狩りに行ったんです」

セレブ妻とイチゴ?

いまひとつイメージとは違うが、それまでの旅行は全部ミハルさんが手配していたので、初めての彼からのサプライズは本当に嬉しかったのだという。

「もし俺が失敗したらどうする?」と冗談のように夫に聞かれたことがある。

「でも、それに対して、そうなったらどうしようっていう感じはまったくなかったんです。働く機会があるなら私も働きたい。これまで私を養ってくれた分、もし機会があるなら私が養ってあげたいぐらいに思っているんです」