不倫中毒の自分に嫌気がさして、「誰にも知られていない場所」へ

とはいえ、ターンズ女子は常にハッピーというわけではない。問題は、実際に移住してからの生活だ。

「小さな島なので、自分が今日どこで何をしていたかすべてが筒抜け」(アイコさん)
「家族に何かあったときにすぐに駆けつけられない」(ヨウコさん)
「収入が激減」(カオルさん・34歳・千葉から長野へ移住)

など、やはりデメリットはある。

しかし、それでも「野菜のおすそわけをもらったり、都会では味わえない地域の温かさを感じられたりして、寂しさもなし」「家族に心配かけている分、頑張らなきゃと前向きになれる」「収入は減っても娯楽がないから貯金はキープ」と、満足感のほうが上回っている様子。

高知県では移住後の生活や地域とのかかわりをフォローしてくれる「移住・交流コンシェルジュ」を設けたり、島根県海士町では20~40代の移住者をターゲットに島の活性化に取り組んだりするなど、独身女性でも安心して移住ができる環境が整っている自治体も増えているのだ。

そして、気になるのが独身女性ならではの恋愛事情。実は、移住に踏み切った大きな理由が「恋愛沙汰」と打ち明ける人も少なくないのがこの、ターンズ女子の特徴。

「結婚を前提につき合っていた彼氏に浮気されて。しかも、浮気相手が妊娠した彼は私と別れて、即、結婚。とにかく今いる場所から離れたかった」(ヨウコさん)

「ずっと不倫していた自分に嫌気がさして、自分自身を変えたかった」(カオルさん)

「好きな人に"デキる自分"を見てほしくて。自分に自信をつけたかった」(ユミさん)

と、それぞれに複雑な乙女心を秘めての決断だということも発覚。

年齢的に結婚など将来についてももちろん気になるところ。

「自分らしく生きられる場所を自分で選んで、ステキな男性と出会ってそこで暮らせたらそれは本望」と熱く語るその思いを受けとめてくれる移住先は意外にも多く、「地方は完全な嫁不足。町に独身女性が来たとなると毎晩のように飲み会が催され、モテまくりですよ(笑)今は自分も早く結婚して、家庭をつくるのが夢です」(カオルさん)

「地元(田舎)では、会う人会う人みんなから『結婚しないの?』と聞かれ、それが嫌でしょうがなかったけれど、東京では誰もそんなこと聞かない。自分のペースで納得のできる恋愛や結婚ができればいいし、結婚できなくてもそれはそれでアリと思えて気がラクになった」(ユミさん)

と、それぞれの結婚観に変化も出ている。

「自分で決断したからこそ、自信が持て、移住前よりも堂々と生きていられる感覚がある」

と口を揃えるターンズ女子たち。場所を変えて、気分も仕事も一新した表情は、生まれ変わったかのよう。

一方、もっぱら“定住”して、人生のレールから外れないよう、しがらみに縛られながら働き続けることが多い男性陣は、そうした縦横無尽に人生を切り拓くターンズ女子の姿をちょっぴり羨ましく思うのかもしれない。

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