株価下落で節約生活に逆戻り

主要国の株式市場で、2013年の年初から5月下旬までの上昇率がもっとも高かったのは、いわずもがなだが日本株だ。13年5月29日の終値ベースでは、日経平均株価は年初から34.04%、TOPIX(東証株価指数)が32.68%、東証マザーズ指数に至っては118.96%も上昇している。ちなみに、過去最高値の更新が続くニューヨークダウの年初来騰落率は16.78%、好調が続くインドネシアのジャカルタ総合指数が20.48%、同じくフィリピン総合指数が24.50%。日本株の上昇がいかにすさまじいかが、よくわかる数字といえるだろう。そのため、専業投資家のなかには、「2週間ちょっとで1000万円超の儲けが出た」という強者も。

「日本株は、13年1月4日から『保証金に関する内閣府令』の改正が施行され、返済注文の約定後、その保証金をすぐに次の信用取引の担保として使えるようになった。同一の保証金で1日に何度でも信用取引ができるようになり資金効率が大幅にアップし、収益機会も拡大した。1月から4月まで、毎月1億円近く稼いでいる専業投資家もいる」(ある専業投資家)

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日本株のスイングトレードで2倍増!

日中は仕事に忙しいビジネスマンの場合には、信用取引の回転売買はできない。だが、好調な相場も手伝って、数日から数週間で取引を手じまうスイングトレードでも、十分に利益を上げることができる。浅田一郎さん(仮名・38歳・製造業)は、日本株の個別銘柄のスイングトレードを中心に、資産を運用している(図)。

「投資を始めた当初は、生活費の足しになればと、日常生活に役立つ割引券やギフト券がもらえる株主優待銘柄が中心だった。でも、よくよく考えてみれば、どんな相場のときにでも上がる銘柄はある。それで、不労所得を増やすべく、値上がりが期待できる銘柄にも投資するようになった」(浅田さん)