2014年6月6日(金)

日本酒メニューの読み方は、これだけ知っていれば大丈夫!

dancyu 2012年4月号

文・沼 由美子 撮影・岡山寛司

日本酒の達人はメニューをどんな順に読んでいるのか? 未体験の銘柄でも、味わいを「なんとなく」予想する方法とは……。

其の壱 「造り」をざっと眺めて、店の個性を把握

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(1)まずは「造り」をざっと眺めて飲み方の作戦を練ろう。(2)次に「産地」を見ると、知らない銘柄ばかりでも絞り込みやすい。(3)最後にまた「造り」と「酒米」(書いていない店もある)に目を戻し、味を予想。さあ、注文を決めよう。

どんな「造り」の酒が多いかで、店がどうやってお客さんを楽しませたいかが見えてくる。純米(純米吟醸も含む)が多ければ、「料理に合わせて飲んでほしいんだな」など、その日の飲み方の作戦を決める目安にもなる。

「純米」はふっくらした味
純米とつくのは米と米麹だけを使った酒。「米100%だから料理に合わせやすい酒かな?」くらいに考えればいい。

「本醸造」はすっきりした味
本醸造とつくのは米と米麹に醸造アルコールを少し加えた酒。「純米よりはキリッとした飲み口なんだろう」くらいに思えばいい。

「吟醸」は軽く華やかな味
吟醸とつくのは米を60%以下まで磨いた酒。ちなみに「大吟醸」は50%以下。「香りが立って、華やかな仕上がり」と考えるといい。

「特別」は気にしなくていい
特別とつくのは酒米や精米などに工夫がある酒。とはいえ蔵ごとに「特別」とする基準が違うため、あまり気にしなくていい。

「山廃」「生もと※」は力強い味
これらは日本酒の伝統的な製法で造った酒。細かく説明すると長くなるが、どちらも「味が豊かで力強い酒」と思っていればいい。

「おりがらみ」はフレッシュな味
にごり(おり)の部分が少し残っている酒。味が濃いのに爽やかな味が特徴。

其の弐 地域ごとの特性で、注文する酒を絞り込む

東北から西南に行くに従い、軽やか→重めになっていく。あとは特徴が際立つ県を覚えておけば大丈夫!

【東北】
全体的に透明感のある味わいで、最初の一杯には最適。軽やかな順に、山形→宮城→福島の順番で一度は試してほしいところ。福島は“味のデパート”と呼ばれるほど個性が豊か。

【長野】
香りに特徴あり。特に県内で開発されたアルプス酵母は、甘味がありとても華やか! 燗に合う日本酒の宝庫でもある。

【静岡】
端正ですっきり。“吟醸王国”と謳われ、東北とは違う透明感、太平洋のような伸びやかさがある。焼き魚や刺身に合うものが多い。

【佐賀】
甘酸っぱくて濃厚。まるみをもった迫力ある味わいで、後半戦で選ぶのがよい。竜田揚げや南蛮漬け、中華料理と相性抜群だ。

其の参 「酒米」で、味の個性を予想する

酒米の味はざっくり2グループに分かれる。山田錦は濃醇で、五百万石は淡麗。この2つを覚えるだけでもいい。

淡麗になりやすい……「五百万石」「美山錦」「八反錦」
濃醇になりやすい……「山田錦」「雄町」

※「もと」は、酉の右に元。

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沼 由美子