タバコを吸わずに「上」と距離を縮めるには

では、非喫煙者は力のある喫煙者とどうやって距離を縮めるべきか?

それは、先述した、「人は秘密を共有すると親密度が増す」心理学のテクニックを、駆使すればいいのではないでしょうか。

具体的には、喫煙部長とお酒でも飲みに行った時、「ここだけの話なんですけどね」とか、「誰にも言わないで欲しいのですが」とか「これは秘密にして欲しいのですが」などといって、自分のプライベートな部分や、仕事で今悩んでいることなどを話すのです。

人は誰だって、「ここだけの話」「秘密にして」と相手に言われると、自分にだけ心を開いて貰ったようで優越感に浸れますし、秘密を共有することで親密度を高めることが出来ます。

また、上司が欲しい情報とは、書類には落とし込めないアンオフィシャルなネタであり、そうしたネタを放出することは、実際彼ら彼女らの役にも立つことでしょう。

佐藤留美
1973年東京生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。出版社、人材関連会社勤務を経て、2005年、企画編集事務所「ブックシェルフ」を設立。20代、30代女性のライフスタイルに詳しく、また、同世代のサラリーマンの生活実感も取材テーマとする。著書に『婚活難民』(小学館101新書)、『なぜ、勉強しても出世できないのか? いま求められる「脱スキル」の仕事術』(ソフトバンク新書)、『資格を取ると貧乏になります』(新潮新書)、『人事が拾う履歴書、聞く面接』(扶桑社)、『凄母』(東洋経済新報社)がある。東洋経済オンラインにて「ワーキングマザー・サバイバル」連載中。