データ出典:厚生労働省「平成22年医師・歯科医師・薬剤師調査」(開業率は、各診療科全体における診療所勤務者の割合とした)、厚生労働省「医療経済実態調査」

一方、体調が悪いとき、最初にみてもらうのが一般内科医でありオールマイティーにみられる総合内科医だ。日本内科学会は、「総合内科専門医」に求められる人間像として、(1)患者の身になって対応できる豊かな人間性、(2)患者の問題解決に貢献する能力、(3)世界基準にかなう医学知識と技術、(4)独創的な研究能力を備える内科医を挙げている。

病院や診療所で医師が親身になって話を聞いてくれただけで安心した経験を持つ人もいるだろう。必要最低限の検査をして専門科で治療が必要な重大な病気なのか診断するには、ただ患者の話を聞くだけではなく、幅広い知識と経験、判断力が必要だ。総合内科医には、ほかの科へ患者を紹介するなどコーディネート力も求められる。

「意外と知られていませんが、最も人数が多い科でありながら慢性的に不足しており、全国的に求人が多く、開業しやすいのも内科医です。医師を目指す子には、夢を持って内科医のスペシャリストを目指してほしいですが、進路を考えている研修中の医師には、『迷ったら内科へ進め』とアドバイスしています」

医師の転職支援・求人紹介を行うニューハンプシャーMC医師専任シニアコンサルタントの中村正志氏はそう話す。

確かに、内科医が担当する生活習慣病は増える一方で、求人が減ることはなさそうだ。今後増加が見込まれる自宅での訪問診療や介護サービスを受ける在宅医療も内科医の守備範囲である。

がんの治療では、抗がん剤のスペシャリストとして活躍する「がん薬物療法専門医」もいる。腫瘍内科医とも呼ばれ、新薬の開発や承認に不可欠な臨床試験にも関わる。総合的に患者をみる医師として働くこともできるうえ、スペシャリストとしての選択肢も豊富なのが内科医だ。

「内科医に限ったことではないが、コミュニケーション力を身に付けるためには、成績を上げるだけではなく、医学生時代に居酒屋などでアルバイトをして接客をしてみるなど、日常生活の中でさまざまな体験をすることが重要」と中村氏は強調する。

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