無駄が多い話や長ったらしい説明は嫌われます。私が心がけているのは、言いたいことを短くまとめることです。4コママンガのスピード、川柳のような簡潔さで伝えられたら言うことなし。話は極限まで削り、オチに至るまで最短距離で向かうほど相手に響きます。

私が新しいネタをやるときも、最初は不必要な言葉がいっぱいあるわけです。なので、まずは喋ろうとしている内容を文章に書きおこします。そして、いらない言葉を省いていく。さらに録音した公演を聞き直し、無駄に感じた言葉はまた削ります。

たとえば「するんですね」の語尾についている「ね」は、必要なのか。余分だと思ったらカットする。こうやってそぎ落としていって、主語と述語だけが残ればいいぐらいのイメージを持つ。最後には主語も述語も省いて、黙っているだけで笑いが起きるのが私の理想です。

無駄を削ぎ落としていけばいくほど、話はどんどん短くなってきます。そこで普段から、使えるネタをいっぱい集めておかないといけません。

週刊誌や新聞、本を読んで、ちょっと面白い小噺や川柳があったら、切り抜いてノートに貼りつけましょう。テレビはあまり参考にしない。テレビは映像を次から次へと流していくものだから、観たものはすぐに忘れてしまいます。

「安定剤、会社で1錠、女房の顔見て3錠」「会社よりも女房に出したい退職届」

綾小路きみまろ
職業:漫談家/誕生日:1950年12月9日/星座:いて座/血液型:O型/身長:165cm
/体重:70kg/最終学歴:自動車学校/好きな言葉:ありがとう/好きな花:野に咲く花
/特殊技能:あんまマッサージ師
(鈴木 工=構成 本野克佳=撮影)
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