あなたが住まいに求めるものは何ですか?人それぞれに思い描く住まいの姿は異なりますが、家族が健康で幸せに暮らせる家をつくりたいという思いは一緒です。

さあ、納得の住まいづくりへの第一歩を踏み出しませんか。

PRESIDENT 住宅&住宅設備特集

十人十色の家づくり
満足度の高い家づくりへの近道は、暮らしのイメージを家族で共有すること

R+house アール・プラス・ハウス
高性能で快適、建築家とつくるデザイナーズ住宅

積水ハウス イズ・ロイエ
ダインコンクリートに守られ自然を感じる心地よい住まい

ダイワハウス xevoΣ(ジーヴォ シグマ)
先進の「持続型耐震」技術がかなえるかつてない大空間「グランリビング」

ミサワホーム ジニアス ゲート
資産価値を保ちながら“第二の年金”になる住まいづくり

三井ホーム オーダーメイド住宅
今までにない健康・快適住宅へ。2×6ウォール超高断熱化宣言

PRESIDENT プレミアムマンション特集

資産価値が上がるプレミアムマンションの条件とは?
不動産コンサルタントに聞く最新の傾向と選ぶポイント

大和ハウス工業 プレミスト麹町
歴史と文化の町、その風格にふさわしく、意匠を凝らした先進的な都市空間


消費税が8%から10%へ上がる来年10月。駆け込み需要の加熱が見込まれるなか、これからの住宅取得における注目点は何か。建築家・八納啓造さんが提唱する「家族を幸福にする家づくり」とあわせ、そのポイントをうかがった。

増税前の駆け込みを見越せば
今年いっぱいが取得の好機

八納啓造●やのう・けいぞう
1970年神戸生まれ。広島と東京を拠点に「幸せを育む家造り」を専門にする建築家。一級建築士。著書に『わが子を天才に育てる家』(PHP研究所)、『住む人が幸せになる家のつくり方』(サンマーク出版)

今後の住宅事情を考えたとき、3つのポイントがあげられます。1つは消費税増税と住宅取得時期の兼ね合いです。

住宅市場では、昨年9月に駆け込み需要がピークになりました。住宅の場合、引き渡し時に消費税が課税されますが、請負(または購入)契約から引き渡しまでに数カ月かかるので、これに配慮して6カ月間の経過措置がとられたためです。

つまり、昨年9月末までに契約すれば、今年4月以降の引き渡しでも消費税が5%に据え置かれたのです。そのため、昨年9月までの契約件数が増大したのですが、この駆け込み需要が建設資材の高騰を招きました。

建設資材は、一度値上がりすると、そのままの価格で推移する傾向が強いため、今回のような急激な需要の増加は、結果として住宅価格を押し上げることにつながります。これは供給する側にも、取得する側にもありがたいことではありません。

来年10月には消費税が8%から10%に引き上げられる可能性があり、住宅には同じく6カ月の経過措置がとられます。これにより、来年3月前後に需要の急増が予想されますが、前記の理由から、この駆け込み時期に取得に動くのは賢明とはいえません。

昨年10月以降、駆け込み需要の反動もあり、今は今年の3月までに比べれば市場が少し落ち着いている状態です。こういう時期に取得に向かうほうが、得策だといえるでしょう。増税前の契約を目指すなら、今春から年内いっぱいまでを目処にするのがよいと思います。

ヒートショック世界一の日本
住宅性能に目を向けて

次のポイントは、住宅性能に関わることです。ローンの支払いに無理のない範囲で、できるだけ住宅性能の高い家、つまり長く住める家を求めることをお勧めします。

これから20年、30年先を考えると、電気・ガスなどの光熱費が上がっていくことは確実ですし、物価も上昇します。家計のなかで住宅ローン以外の経費が大きくなっていく可能性が大きいのです。

となると、長い目で見た場合、エネルギーコストのかからない家、すなわち省エネ住宅が経済的に有利ということになります。しかも、これは住む人の健康とも大きく関わってきます。

省エネ住宅の基本は、高気密・高断熱。すなわち、熱が逃げにくく、入りにくい、室内温度の差が小さい家です。屋内で場所による温度差が大きいと、ヒートショックの危険が大きくなるのですが、実は日本はヒートショックによる死者数が世界中で飛びぬけて多い国なのです。

ヒートショックとは、急激な温度変化で血圧が大きく変動することが原因で起こる健康被害のことで、脳卒中や心臓発作などが知られています。日本で浴室で死亡する人の数は、推測で年間1万7000人にのぼり、その原因の多くがヒートショックによるものと推定されています。年間の交通事故死亡者数の約4倍もの人が、自宅の中で亡くなっているのです。また、室内の温度は人間の免疫力にも影響があるといわれています。

日本の住宅の高気密・高断熱性能は、日進月歩の進化を遂げています。幸福な生活を送るために家を持つのに、その住宅性能いかんで将来的に健康への影響が懸念されるとすれば、この点は住まい選びにおいて十分に考慮すべきだと思います。