鼻毛が出てるくらい、どうでもいい

(PIXTA=写真)

さらに多くの女性が「これはマナー違反では?」と感じているのが、「あからさまな職場不倫」。某社には社内の女性を片っ端からものにする男性がおり、ついたあだ名が「女人掃除機」。彼が狙うのは既婚の女性ばかりで、なぜなら「後腐れがないから」。彼の同僚の女性は苦笑いしながらこう語る。

「会社に何しに来ているんでしょう。いくら恋愛が自由だといっても、まわりは仕事がやりにくくなってしまう。不倫はせめて周囲に悟られないようにするのが最低限のマナー、いやモラルでしょう」

ところで意外なことに、服装のだらしなさや汚さなどについては、それほど目くじらを立てる人がいなかった。「いつも鼻毛が出ている人がいるけど、温厚で誰に対しても平等なので誰からも好かれている。それを思えば鼻毛くらいまあいいか、という感じ」と言う女性もいるほどだ。

女性が一番重視するのは、その人の人格なのである。偉い人にも下っ端にも態度を変えず、誰にでもていねいな口調で話す人は女性から好かれると言っていい。逆にいくら仕事ができるエリートでも、自己中心的な人や、他人を見下したりする人は論外。なかでも女性が敏感なのは、女性への差別意識が露呈するような言葉遣いだ。

「40代以上の男性にまだまだ多いのが、女性社員のことを『女の子』と言う人。『それ、うちの女の子にやらせますよ』という調子です」と話す女性の会社は、海外との取引も多く、トップはダイバーシティの重要性を説いている。しかし結局、男性という同族で固まっては、何か不祥事があるとかばいあう。

「今は過渡期なので仕方ないところもありますが、伝統ある企業=体質が古いということでもある。どうしても女性を一人前の人間とは見られない人も多いようです」