図を拡大
やんわり、かつ断固、断るテクニック(※図版は取材をもとに編集部作成)

「セリフ」を練り上げる時間がない経営トップは、どうしているのだろうか。

LINEの森川亮社長のポリシーは「ウソは交えず、事実を書く」ということだ。

「断るときに本当の理由を伝えずに方便を使う人がいますけど、僕みたいなタイプがそれをやると、すぐバレてしまいます(笑)。たとえばダブルブッキングがあって、一方をキャンセルするときに『風邪をひいたので残念ですが欠席します』と書いたとしましょう。でも、そのときに別のところへ行っていたことがバレたらどうですか。傷つけたくないからといって事実を曲げて伝えると、事実がわかったときによけい相手を傷つけます。だから、たとえ嫌がられる理由であっても、事実を伝えたほうがいいですね。もし悪影響が出そうなら、そのことへのケアを考えるべきです」

もちろん、「事実」の伝え方はさまざまだ。森川氏は「その事実のいい面を強調するようにしています」という。そして、こんなたとえ話をしてくれた。

やむをえない事情から、グループで山に行く計画が海に行く計画に変わってしまった。山登りを楽しみにしていたメンバーに、予定変更を伝えるときどうするか。

「山に行きたかったのに残念だというのではなく『この時期はやっぱり山よりも海に行くのが楽しいよ』というストーリーを組み立てる。そうやって前向きの空気をつくっていくのが大事だと思います」

(小原孝博=撮影)
【関連記事】
頼みにくいことを依頼する -「1分で書く」ビジネスメール表現辞典【1】
イラつかせるメール、無視されるメール
伝達センスを磨く「朝5分」ケータイメール習慣
なぜ「メール中毒」から抜け出せないのか
口下手な人のためのネタ帳100[対 取引先編]