2014年3月8日(土)

「寝る前1時間」は勉強のゴールデンアワー

プレジデントFamily 2014年4月号

池谷裕二(東京大学大学院薬学系研究科准教授)=教える人 小川 剛=構成 PIXTA=写真
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おすすめの勉強スケジュール例。ポイントは、(1)空腹時は脳が活性化する時間、(2)食後は勉強に不向き、(3)睡眠の直前は暗記のゴールデンタイム。

また「ひらめき」も睡眠が助けてくれることがわかっています。問題に目を通してから眠ると、翌朝にひらめく確率が高いのです。寝る前に問題や課題に目を通しておくことも重要です。

実は睡眠には、脳に蓄えた知識を整理整頓して使える状態にする役割があることがわかっています。知識の量が変わるのではなく、知識の質が変わるわけです。

夕食後、おなかがいっぱいになった状態では、勉強ははかどらないので、1時間くらいはテレビを見たり、ゲームをやったりしてくつろぐのも構わないでしょう。しかし就寝前の1~2時間というのは、記憶の質を高め、ひらめきを与える睡眠というバックアップ装置が付いた、きわめて学習効率が良い時間帯なのです。まさに、記憶のゴールデンタイムといえます。

そこを遊んでいたらもったいない。私は仕事や勉学に必要な情報は睡眠前に仕入れるようにしています。本や論文を読んだり、英語を聞いたり。

勉強ならやはり記憶を要する科目が向いていると思います。地理や歴史、生物、あるいは英単語などがおすすめです。

あまり論理的な思考が必要な勉強をすると、かえって目がさえて眠れなくなることもあります。

覚えたら、忘れないうちに寝る。これが鉄則です。

最後に注意事項ですが、睡眠時間を削ってまで勉強をすることは、長期的には無意味だといえます。

一夜漬けで良い点が取れても、それはその場しのぎにすぎません。脳は眠っている間に情報を整理している。つまり、眠っている間に脳は学習しているのです。眠い目をこすりながらダラダラ1時間勉強をするくらいだったら、1時間睡眠をとるほうが学習効果にとっては大切といえます。

徹夜などは論外ですし、貴重な睡眠時間を削らないですむ勉強計画を立てることをおすすめします。

池谷裕二
1970年、静岡県生まれ。薬学博士。東京大学大学院薬学系研究科准教授。『自分では気づかない、ココロの盲点』『脳には妙なクセがある』など著書多数。
『プレジデントFamily 2014年4月号』
プレジデントFamily

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発行・発売 2014年2月18日

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