NISAきっかけで投資の勉強

肝心なのは、NISAで何を買えばいいかだが、利益が出なければそもそも税金はかからないので、非課税、というメリットを生かすためには「儲かるもの」を買うことが重要だ。

株については、「株主優待がもらえればいい」という考えで選んだ銘柄はNISAには不向き。投資信託については、値下がりを極力抑えながら利益が出るようNISA向けとして登場したものもたくさんあるが、必ずしも、NISA向けと謳われたものがいいとは限らない。

株も投資信託も、値上がりしそうなものを選ぶべきなのは、NISAに限ったことではない。できれば、入門本を1冊は読み、勉強するのがオススメだ。

以上、NISAのごく基本的なポイントを紹介した。ほかにもしっておくべき項目があるので、実際に利用する場合には、「政府広報オンライン」(暮らしのお役立ち情報のNISA特集記事)などをチェックしてほしい。

NISAの概要
対象者……20歳以上の日本国内居住者
非課税対象……株式、ETF、REIT、投資信託などの配当や譲渡益
非課税投資枠……年間100万円が上限(最大500万円)
非課税期間……最長5年間(平成26年から35年のいずれかをスタート年にして以後5年間)

<注意点>
・別の口座に保有している株式などをNISA口座に移すことはできない
・NISA口座で購入した株式などを売った場合、売却代金相当額を再度、非課税枠として使うことはできない
・非課税になるのは、非課税期間内(原則として購入した年の1月から起算して5年以内。延長の方法もある)に得た利益なので、売らない場合は非課税のメリットは生じない
・NISA口座での売買で損が生じた場合、ほかの利益との損益通算はできない

フリーライター 高橋晴美(たかはし・はるみ)
1989年よりライターとして活動。資産形成、投資信託、住宅ローン、保険、経済学などが主な執筆テーマ。