3月が「ただたくさん買い物をして赤字になった月」にならないように、
家計管理をしっかりと!

表を拡大
消費税増税前に買った方がいいもの、払った方がいいものの例

トイレットペーパー、ティッシュペーパー、洗剤やシャンプーなどの日用品は、悪くなるものではないので、必ず使うと決めているものなら、ある程度買いだめしてもいい。しかし、かさばるものが多いため、保管場所との兼ね合いで量は調整しよう。また、たくさん在庫があるからと使いすぎては本末転倒。

家族の肌着や靴下、ストッキングなどの消耗品は、少し買っておいてもいい。子どものものはすぐにサイズが合わなくなるので、今年使う分くらいにしないとムダになってしまう恐れも。

食品では、調味料や缶詰、レトルト食品、カップ麺など保存がきく食品は、業務用スーパーなどでまとめて買っておくことも考えよう。その際のポイントは、消費期限までに使い切れる量にすることと、いつも使っていて味がわかっているものを買うこと。大容量の食品を買っても、口に合わないものではムダになってしまう。冷凍食品も保存がきくので買いだめの対象になるが、冷凍庫に入る分にしないといけない。

そして、肝心なことは、買いだめのための予算を家計からどう捻出するか。将来買う予定の日用品や食品を先に買ってしまうことになるので、ここで使った分は、4月以降は使わずにすませなければ意味がない。まずは、買いだめをしてもいい予算額を決めて、毎月の支出以外の特別支出として計上(一時的に貯蓄から出すなど)。その範囲で買えるものを買い、そこで使った金額を4月以降の毎月の支出を抑えて戻していくのが合理的な家計管理の方法だ。

そうでなければ、3月は、「ただたくさん買い物をして赤字になった月」になってしまう。一番避けたいのは、「駆け込み消費、今買わなきゃ! 今買いだめしなきゃソン!」とばかりに予算を立てずに大きな金額を消費してしまうパターン。増税前の消費行動は冷静に!

フリーライター 生島典子(いくしま・のりこ)
投資信託の運用会社、出版社勤務を経て独立し、2004年よりライター・編集者として活動。子育て、家計、住まい、働き方などが主な執筆テーマ。好きなことは、出産と住宅ローン。3人の子どもを助産院で出産した経験あり。