単語のもつニュアンスの違いをイラストで表現、ビジネスシーンを想定した例文と、さらには「世界のエグゼクティブ」の名言を紹介。巻末には「NG単語&フレーズ集」もついて、ボロボロになるまで手元で使い倒したい「英単語帳」だ。

せきや・えりこ●アル・ゴア米元副大統領や、ノーベル平和賞受賞者ダライ・ラマ14世など、一流講演家の同時通訳者。慶應義塾大学経済学部卒後、伊藤忠商事などを経て、通訳および翻訳家として活躍。著書に本書の前作にあたり、60語を紹介した『ビジネスパーソンの英単語帳』、訳書に『まさか!?─自信がある人ほど陥る意思決定8つの罠』。
関谷英里子●せきや・えりこ アル・ゴア米元副大統領や、ノーベル平和賞受賞者ダライ・ラマ14世など、一流講演家の同時通訳者。慶應義塾大学経済学部卒後、伊藤忠商事などを経て、通訳および翻訳家として活躍。著書に本書の前作にあたり、60語を紹介した『ビジネスパーソンの英単語帳』、訳書に『まさか!?─自信がある人ほど陥る意思決定8つの罠』。

「仕事の場面で『ベストを尽くします』と言って、外国の相手から『あなたのベストなんてどうでもいい』と言われたのが、私の英単語帳のきっかけ。結果も出したいけれど、一生懸命なのも伝えたいというとき、ほかの人の話はなぜ、みんながフンフンと聞くのだろうと思って、メモを取り始めました」

最初は会議の書類の端に書いていたのを、表計算ソフトを使って、A列に英語、B列に日本語、C列に用例と入力していき、10年以上にわたって書きためたなかから、70語を厳選した。

たとえば、「プロジェクトにもっと人が必要」というとき、“We need more people for this project”とpeopleを使ったのでは「△」。resourceを使い、“We need to allocate more resources for this project”とするのが「Good」だ。

「英語では、企業で働く人は単なる人間でなく、人材であり、資産という感覚が根づいています。いまのトレンドではなく、ケネディのスピーチでも使われているのに、日本語で資源というと、鉱山とか、そういうイメージしかない」

あるいはthinkとbelieve。

「日本語で『信じます』では重くなりますが、英語でthinkでは弱い。『絶対にいける』と思っているときは、believeを使ったほうが伝わりますし、英語では動詞を学ぶのは重要」

紹介される単語が「×」なわけでなく、△なのもじつはポイントだ。

「△の単語を使うのでも文法的には間違っているわけではありません。ただ、多くのビジネスパーソンは、基礎を学校で勉強してきて、すでに△のレベルにはいる。これは、その次の段階に進みたい人のための本。挫折なしに英語がベラベラになりましたという人はいません。ちょっとイヤになったら、オバマ大統領とかルーズベルト夫人の名文の主語を自分に置き換えて、声に出して読んでほしい」

苦手意識が捨てられずにいる人も心配は無用。「なるべく早く」という表現がNGであることは、きちんと仕事をしてきたビジネスパーソンであればわかる。では、英語の“as soon as possible”ではどうか。ビジネスの常識と感覚が先に身についていれば、英語の壁は案外ラクに越えられる。そう実感できる本でもある。