申告書はネットで簡単につくれる

でも、税金の申告なんて面倒……という人にぜひお勧めしたいのが、国税庁HPの「確定申告書等作成コーナー」。あらかじめ医療費の明細を出しておき、あとは源泉徴収票を見ながら画面上で申告書に必要な箇所だけ記入していけば、税額が自動計算される。完成したらプリントしてハンコを押せば、申告書として提出できるから便利! このコーナーには会社員が医療費控除を受ける場合の記入見本もあるので、見ながら記入するといい。(http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/kakutei.htm

申告は税務署に行かなくても、住居地を管轄する税務署に郵送すればOKだ。それでも「仕事が忙しくて3月15日の申告期限に間に合いそうにない」という人へ朗報。実は、会社員が医療費控除を申告するだけなら、確定申告の期間でなくてもいい。こうした申告は「還付申告」といって、年初から5年間受け付けている。もしこの5年間に申告しなかった年があり、領収書が残っているなら、あきらめずに申告しよう。

医療費がたくさんかかるような事態はいつ起きるかわからない。だから、病院や薬局の領収書をすぐに捨ててはダメ。専用の封筒をつくって入れておき、年末に10万円に満たないことを確認してから捨てる、といった習慣をつくるのがお勧めだ。

今年4月になれば、消費税が5%から8%にアップする。あなたもきっと、税金の負担の重さがわかるはず。今年こそ会社員ももっと税金に敏感になって、払いすぎた税金は堂々と取り戻そう!

マネージャーナリスト 有山典子(ありやま・みちこ)
証券系シンクタンク勤務後、専業主婦を経て出版社に再就職。ビジネス書籍や経済誌の編集に携わる。マネー誌「マネープラス」「マネージャパン」編集長を経て独立、フリーでビジネス誌や単行本の編集・執筆を行っている。ファイナンシャルプランナーの資格も持つ。