パズルで算数脳は鍛えられる。そう断言する京大研究生が作った12問。第2回目は「図形力」にまつわる問題を紹介します。

知らない問題を解く喜びを感じてほしい

京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程在学中の東田大志さん。

学校での勉強は「知っている問題は解ける」「知らないと解けない」ものが大半です。パズルの醍醐味(だいごみ)はその逆で、「初めての問題にどう取り組むか」という点にあります。

子供たちには「習ったことのない問題」に対して「どうやれば解けるか」と腕を組んで考えたり、思いついた方法をいろいろと手を動かしたり、ルールを読み込んで、問題の見方を変えたりしながら試行錯誤し、「解けた!」という喜びを是非感じてほしい。

この、「1つの問題に対して、さまざまな角度から考える」というプロセスが、頭の使い方の貴重なトレーニングになります。

図形を頭の中で思い描いて、問題を解くという作業は、言葉や理屈で説明しても理解が難しく、受験でもセンスが問われる分野です。特に図形の向きを変えたり、回転や展開などが加わってくると、理屈だけでなく、空間把握力も大事になってきます。図形パズルをどんどん解き、頭の中で図形をイメージする訓練をしておきましょう。脳の活性化にも役立ちますし、受験でも応用が利きます。

「つめこみブロック」――空間把握力を育てよう

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空間把握力を育てる「つめこみブロック」

【ルール】
(1)色の塗られているブロックをすべて左の盤面につめてください。
(2)ブロックはそのままの形、方向で盤面に入れてください。方向を変えるのは禁止です。
(3)ブロックが重なったり、盤面からはみ出してはいけません。
(4)盤面の外にある数字は、その行や列にいくつブロックが入るかを示しています。

【ヒント】
・大きなブロックから入れていくのがコツ。
・中盤で1回手を止めてみましょう。いくつかブロックを入れると、ブロックが入らないマスがわかってきます。ブロックが入らないマスに×を付けると、残りのブロックを入れるところが見えてくるはずです。