2014年1月17日(金)

「鍋の〆」遊びクッキング

dancyu 2012年1月号

沼 由美子=文 井原淳一=撮影 教える人:瀬尾幸子(料理研究家)

私はインスタントラーメン。「袋麺」「即席麺」などとも呼ばれます。いつもは片手鍋でちゃちゃっと3分が定番ですが、今日はちょっと勝手が違うよう。食卓の上には土鍋とひやおろしが鎮座、わが家の主、料理研究家の瀬尾幸子先生が客人を待ち構えている。

先生は3種の鍋とそれぞれの〆を披露する。雑炊が大本命であるところを、本日はなんと私がその大役を担うという。まず取りかかったのは、アサリ入り湯豆腐だ。昆布は水から火にかけ、アサリの口が開いたら豆腐を投入する。「湯豆腐をぐらぐら煮立たせるのは大馬鹿者。お豆腐の香りや風味が逃げちゃうでしょ」。絹ごし豆腐と木綿豆腐を半量ずつ入れて味わうのが瀬尾流。大きな鍋なら、時に卵豆腐だって入る。

純和風の鍋を味わったら、いよいよ私の出番である。香菜、レモン、ナムプラーとともに鍋へ。するとさっきまでの和の風情はどこへやら、だしはすっかりアジア的な面持ちに激変した。「豆腐の香りがする」「このスープ最高!」と客人が言えば、「昆布だけだとさっぱりするけど、アサリから出る旨味が、麺に負けてないでしょ~」と先生はにこにこ。なにしろ材料さえ用意しておけば、程よく酒が回ってきても誰も席を立たずに済むのがいい。煮込みすぎたって、「柔いのもまたいいね」「飲んでる胃にはやさしいね~」と力の抜けた旨さがある。

アサリ湯豆腐 + エスニック塩ラーメン【材料:2人分】
木綿豆腐……1/2丁、絹ごし豆腐……1/2丁(もしくはお好みのものを1丁)、アサリ……200g 昆布……7cm、水……4カップ
<つけダレ>
醤油……適宜、鰹節……適宜、長ねぎ(小口切り)……適宜
<ラーメン>
インスタントラーメン……1袋、香菜……4本、レモン……1/2個、ナムプラー(あれば)…… 大さじ1、粗挽き黒胡椒……適宜、塩……適宜
■アサリ湯豆腐のつくり方
(1)豆腐はそれぞれ6等分に切っておく。アサリは砂抜きしておく。
(2)鍋に水と昆布を入れ、煮立ったらアサリを入れる。
(3)アサリの口が軽く開いたら豆腐を入れ、軽く温める程度でつけダレにつけて食べる。つけダレが濃いと感じたら、鍋のだしで好みの濃さに薄めること。
■塩ラーメンのつくり方
(1)食べ終えた鍋にインスタントラーメンを入れる。
(2)ほぐしながら煮たら、塩、粗挽き黒胡椒で味を調え、香菜、レモンを添える。好みでナムプラーを垂らせば、よりエスニックに。
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沼 由美子