●金儲けのうまい人は、無一文になっても、自分自身という財産を持っている
――アラン(哲学者)

【森永氏】資産運用で、しばしば忘れられていることは、最大の金融資産は自分自身だということだ。普通の金融資産が利息や配当を生むのと同様に、自分自身も勤労収入を生み出すことができるからだ。ただし、勤労収入の水準とリスクは、人によって異なる。だから、資産運用のポートフォリオを考えるときには、自分の勤労収入の水準とリスクも含めて決めるべきだ。公務員のように収入の安定している人のみ、投資で大きなリスクが取れるのだ。

●お金持ちになる方法は2つ。お金を稼ぐ事と、お金を守る事だ
――ロバート・キヨサキ(投資家)

【本田氏】お金持ちになれる人がごく少数なのは、才能がどちらかに偏るからだと私は思います。稼ぐのが上手な人は、守りが苦手だし、守りが上手な人は、稼ぐことが苦手な人たちが多いように思います。お金持ちになるためには、入ってくるお金よりも、使うお金のほうが少なければいいのです。そして、その差額を上手に運用して、ある程度の時間をかければ、誰でもお金持ちになれます。そのためには、ちゃんと稼ぐこと、使いすぎないことです。

●人間が一生懸命に働くとき、お金はその理由の一部に過ぎない
――ロナルド・ドーア(社会学者)

【本田氏】お金持ちになった人の人生をよく観察すると、お金は単に手段だということがわかります。お金は、「何かをやったこと」へのご褒美で、それが最終目的ではありません。大好きな料理を喜んで出していくうちに、お客さんがたくさんやってきて、繁盛する。人を励まそうとして、歌を歌い始めたら、多くの人がCDを買ってくれた。夢を追いかけたら、応援してくれる人がたくさん出てきた。そうやって、お金はついてくるのです。