大半の日本企業は留学制度を廃止しただけでなく、グローバル化に対応するキャリアパスを組んでいない。一方、世界中で事業を展開しているジョンソン・エンド・ジョンソンやネスレなどは、言語圏ごとのキャリアパスを確立している。外交官のように、英語、スペイン語、中国語などの言語圏の中でローテーションの仕掛けがあり、若い頃から同じ言語圏の国と本社を行き来してキャリアを積むのである。

たとえばネスレは、いったん海外に出たら20年ぐらい本社に戻れない。最初はチリ、次はペルー、さらにアルゼンチンを渡り歩き、最終的には本社に戻って南米統括本部長を務める、といったようなキャリアパスになっている。これだと少なくとも南米の重要市場三つを自分で経験して理解しているから、40代でリーダーシップが出てくるわけだ。