厚生労働省と文部科学省が発表した2009年度大学卒業者の就職率は、2010年4月1日現在で91.8%にとどまり、就職氷河期といわれ過去最低だった2000年の91.1%に次ぐ厳しい状況となった。この就職率の低下はリーマン・ショック後の不景気が原因だという見方が多いが、それは違うと思う。

まず、経済のグローバル化によって日本企業がどんどん海外に進出しているため、海外赴任を嫌がる日本人の採用を端(はな)から抑え、外国から、あるいは現地で優秀な人材を積極的に採用する会社が増えている。

しかも、すでに日本企業に正社員は雇用全体の47%しかいない。いま日本の経営者は正社員の採用に対して、強い警戒心を持っている。正社員が増えると、雇用の弾力性が失われてしまうからである。