また、本書の最終章で詳述するが、実は日本の危機は、今回の震災前からこの20年にわたって続いていたものである。その現状把握なしに、国も、個人の生活も、復興はありえない。

たとえば、国民の家計所得をみたときに、日本は1991年に比べて、総額で12%も減っている。何となく、先進国は似たようなものだと思っている人も多いかもしれないが、こうした停滞は実は日本だけで、米・英・仏で同じく家計所得の総額をみてみると、それぞれ約2~2.5倍になっているのである。