――韓国企業はグローバル化を進めるための人材育成でも、日本企業より大胆で優れた仕掛けを持っている。その先頭を走るのは、やはりサムスン電子だ。

同社の李健煕(イゴンヒ)前会長は、アメリカ市場で日本企業に勝つのは容易ではないと判断し、新興国や途上国の市場を狙う戦略を立て、1994年頃からBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に本格的に進出する準備を始めた。この戦略がその後の新興国ブームによって、爆発的なリターンを生み、現在の大躍進の原動力となっている。

さらに6~7年前に新興国・途上国への留学制度を作り、3000人の社員をBRICsや、それに次ぐVISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)などに派遣している。彼らが現地で何をしているかというと、1年間は仕事をせずに人脈を作り、語学力を磨きながら歴史や文化を学び、将来、それぞれの国で責任者になるための土台固めに専念しているのだ。