米国の成功の原因はプラットフォームの地位を保持しているからだけではない。創造性あふれる米国文化は、他の国から見ると羨望の的である。ここでいう創造性とは、何もないところから、たとえば砂漠の中にラスベガスをつくり、オーランドの湿地帯にディズニーワールドを開発し、そしてシスコ・システムズといったバーチャルメーカーをつくり上げてしまう能力を指している。しかし、賃金上昇もなく失業率を低下させた「米国のパラドックス」は、文化や能力だけでは説明がつかない。米国は、自国経済を外部化することによって不可能を可能としてしまったのである。つまり、国内のプラットフォームと自国の決済通貨を、グローバルな交換媒体として提供したのである。その結果、世界中の人々は、事実上1日24時間働く米国の労働者となったのだ。