実は今の東北は、日本の「最後の工業地帯」である。いわゆる「TON」――東京、大阪、名古屋の工業地帯が衰微して、次第に郊外から東北へと工業の拠点が移って行った。特に自動車、電気関係の基幹部品は東北で生産されている。あそこで競争力を失うと、今度は東南アジア、中国に行く。だから、今やタイが自動車関連部品の一大拠点になっていて、私はタイのことを「第二の東北地方」と表現したこともあるくらいだ。

したがって、まだ東北で生き残っている企業はかなり競争力があるのだ。彼らは重要な電子部品素材などを生産しており、アップル、インテル、サムスンなども東北地方から素材・部品を買っている。