妻と子を家に残して、純然たる息抜きを男だけで占有するといった風潮は、女をして三十歳を待たずしてまったく知的刺激から取り残された生ける屍(しかばね)に仕立て上げてしまうだけである。知的刺激から置き去りにされた母親は、残業がちの父親の名代として子供の教育の任にあずかるが、自分自身の成長のチャンスも途絶えてしまうところから、夫だけでなくそのうちわが子の成長にも、ついていけない羽目になる。こういう母親にかぎって過保護ママの多いのも、なにやら因果めいてくるではないか。