イタリアのミラノ工科大学はヨーロッパ有数のエンジニア養成所だ。この大学の期末試験は口頭試問と筆記試験の併用だ。ヨーロッパにはこの種の大学が多い。

人にモノを聞かれて口頭で答えるにはまず正確さ、そして整理された相当程度の知識が要求される。即時的な返答は俊敏な理解力はもとより筆記では及ばないような能力を試される。筆記試験の盲点は、目で覚えたり手で書いたりするので、頭を縦横無尽に使う点に欠けるということだ。口頭試問となると、準備期間中にあれこれと尋ねられそうな問題の周辺を、ときには深くときには広くあさらねばならない。自分でもびっくりするほど柔軟な思考力が身につくはずである。