[甘味]鍵善良房 四条本店

――定番中の定番ながら、どうしても外せない京の絶品くずきり

創業は江戸中期の享保年間。四条本店は古い菓子道具などが飾られ、奥が喫茶室に。清々しくも趣きのある空間だ。高台寺店のほか、祇園にはモダンなカフェもある。

京都府京都市東山区祇園町北側264 TEL/075-561-1818
営業時間/9:00~18:00、喫茶は9:30~17:45(LO)月曜休(祝日の場合は翌日)
62席 カード可 禁煙

【1】この店の代名詞となるくずきり900円。信玄弁当風の重ねの器はかつて祇園に出前をしていた名残だ。奈良・大宇陀の本葛を使い、注文ごとに手づくりされる。黒蜜には沖縄・波照間産の黒糖を使用。「子供の頃から家族で京都に行くと必ずくずきりを食べに立ち寄り、京大入試の前日にも友達と2人で行ったほどです。そんなことしてたから、その年は落ちましたけど(笑)」。

【2】本蕨粉から作るわらびもち800円。ふるると柔らかく滋味豊かだ。おうす450円。
 

【3】季節を映した生菓子各350円。薯蕷饅頭、練り切りなど仕立てを違えた6種類ほどが並ぶ。喫茶ではおうすとのセットで800円。

【4】菊寿糖28個入り1400円は、江戸時代から受け継がれる干菓子。上質な阿波和三盆糖ならではの繊細な甘味が秀逸だ。

(文・構成/上島寿子 撮影/本野克佳、福森クニヒロ)
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