拓殖大学イスラーム研究所所長、森伸生教授は語る。

京都にはムスリムの観光客が急増している。インバウンドビジネスにますます力が入りそうだ。

「確か4、5年前でしたか。日本の金融業界がイスラム金融に注目したことがありましたが、現在は関心が薄れています。というのは、システムを取り入れようとしても、それに付随するイスラム的環境の整備など多くの要請に応えることが難しいのだと思います。日本企業には、マニュアルでこうすればいいんでしょう? と軽く考える節があります。企業の利潤追求は当然ですが、同時にイスラムの理解を深めることが必要になってきます。それによってイスラム世界の人々からの信頼も得られ、受け入れられることになるでしょう」

東南アジアをはじめ、かつてムスリムを多く抱える国の経済力は乏しかったが、今はかなり豊かになり、彼らは選択できるようになった。自分たちの中でイスラム復興への意識が非常に高まりつつあるという。その1つの表れが食文化に対するこだわりだ、と森教授は語る。

文化や宗教に対する原理原則を知り、ルールを守り、尊重すること。そうすることで、共存共栄していける道があるのではないだろうか。イスラム市場に対し、今、日本企業がようやく熱視線を注ぎ始めたところだ。

(小林禎弘=撮影)
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