全国亭主関白協会会長 
天野周一 

1952年、福岡県生まれ。西南学院大学卒業。フリー誌「リセット」、タウン誌「福岡モン」編集長。99年、全亭協を設立し“妻の尻への敷かれ方”を探求する。会員数1万7000人。著書に『亭主力』ほか。

ブレイングループの主任ケアマネジャー、加藤範子氏の挙げた事例もほぼ同じだ。

「元々の性格もありますが、会社の部長さんや役員や社長さん、校長先生のように社会的地位のあった方は、過去にとらわれすぎて他人の言うことが聞けないことが多いですね。『オレは校長までやったんだから』とか、『オレは何でもできるから、おまえらは何もしなくていい』と言い張る」(加藤氏)

しまいには親族も呆れ果てて、「こんなじいさん、もう知らない」と支援を拒むこともあるという。

「女は男(の器)が大きいか、ちっちゃいかだけ見ています。男の沽券、メンツなどへとも思わない。男が1番大切にしていることは、女にとって1番つまらないもの。女に受け容れられるには、名刺を燃やす儀式を行うぐらいの覚悟が必要ですね」(全国亭主関白協会会長 天野周一氏)

家庭内生存率を高めるんです

独身の老人と既婚の老人とでは、このあたりに違いはあるのだろうか。

※写真と本文は関係ありません。

「話さずにはいられない女性と違い、一言もしゃべらずに1日過ごしても平気な男性が多いですね。その中でも独身の方のほうが、他人を寄せ付けないオーラがある気がします」(堀氏)

他人に話しかけられれば普通に応じるが、自分から他人に話しかけるのが苦手だという。「もちろん個人差がありますが、自分のペースだけで動いてきたから、他人の調子に合わせるのが難しいようです」(加藤氏)。

過去から“解脱”することがいかに大切か。しかし、急に変われと言われても、何をどうすればいいかわからない。そんな男への処方箋はないのか。

天野氏は、まず妻に勝たない、勝てない、勝ちたくない“非勝3原則”の実践を提唱する(以下“妻”を“女性”に代えても可)。「まず、戦わずして負けること。これが夫の家庭内生存率を高めるんですよ。戦って勝てば勝つほど、離婚が近づきます。戦いは、相手(妻)を変えようとするから起こる。妻ではなく自分を変えるんです」。

そのためには、「妻を上司と思え」という。男社会のセンスで女性の世界に溶け込む秀逸なレトリックだ。

「妻は上司であり、ケアマネジャーです。“家庭本部長”という上司だと思えば『はい、承知しました』『御意』などという言葉も素直に出る。これなら戦いは起きない」(天野氏)