2013年11月11日(月)

組織のために、個人の利益は抑制すべきか?

「年収1億円」稼ぎのエッセンス 第11回

PRESIDENT BOOKS /PRESIDENT Online スペシャル

著者
江上 治 えがみ・おさむ
株式会社オフィシャル 代表取締役

1967年生まれ。有名プロスポーツ選手から経営者まで、年収1億円超えのクライアントを50名以上抱える富裕層専門のカリスマファイナンシャルプランナー。サラリーマン時代には大手損害保険会社、生命保険会社の代理店支援営業における新規開拓分野および売上達成率で、全国1位を4回受賞。損保会社では最短、最年少でマネジャーに昇格。生保会社でも最短でのマネジャー昇格を果たす。独立後は、保険営業を中心としたFP事務所を設立。人脈ゼロ、資金ゼロから1000名を超える顧客を開拓し、これまでに通算600億円の保険契約を獲得。著書にベストセラーとなった『年収1億円思考』がある。

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株式会社オフィシャル 代表取締役 江上 治
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組織でトップに立つだけでなく、社会で大きな報酬を手にするのはどんな人か。

私は、組織には、ふたつの相反する利益が存在すると思っている。個人にとっての利益と、会社にとっての利益である。

普通には、個人の利益のためだけに仕事をする人もいなければ、会社の利益のためだけに仕事をする人というのもいない。お互いの利益がバランスするところを見つけなければ、関係が続かないからだ。

私の知人のSくんは、上司から「これから俺の言うことに、黙ってイエスと答えよ」と言われ、新プロジェクトの責任者に任命された。

Sくんが担うのは、売上の柱となり、かつ会社のブランド認知を高めるサービスの開発だ。責任は重大である。プレッシャーも大きい。会社のために何としても結果を出さなくてはならない、そんな意気込みで臨むのが普通だろう。

もちろんSくんもそうだが、それだけではなかった。

私は、この話を聞いたときのSくんの言葉が印象に残っている。

「辞令を受けたとき、真っ黒なこともたくさんやるだろうなと思った」

Sくんは、それ以上を語ったわけではない。

だが、私がこの言葉を聞いて、理解したのは次のようなことだ。

Sくんが、「真っ黒なこともやるだろう」と言ったのは、会社のために働きながら、自分の欲望も満たすということだ。

それは、会社のブランドを活用して人脈を広げることかもしれないし、新プロジェクトでの実績をプロフィールに加えることで、さらなるキャリアアップを図ることかもしれない。別の言い方をすれば、会社の利益のために、個人の欲をエンジンとして活用するというわけだ。

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