人間の「自分の思うことを話したい」という「自己表現欲求」は、誰にでもあるものなので、聞き手がこれを満たすことによって話し手は「欲求充足」による喜びを感じ、聞いてくれた人をいい人だと解釈します。ここで、良い人間関係が成立します。

さて、3分に差しかかる、この頃にまず、あなたの頭の中に「SOLER原則」を置いてください。

「SOLER」は「square」(まっすぐに)、「open」(心を開いて)、「lean」(上体を前傾させて)、「eye contact」(アイコンタクトをしっかり)、「relax」(リラックスして)の頭文字です。

相手が自分のほうに体をまっすぐ向けて、心をオープンに開いてくれ、上体をこちらに傾けて身を乗り出し、しっかりと目を見て、そしてリラックスして話してくれているかどうかを、よく見ましょう。これは、背骨の傾き、目の輝き方、口元の緩みなどを見ていれば、誰にでもすぐにわかります。

「相手をきちんと見る」という着眼点を持っていない人は、相手が目の前に座っていても、何も気づきません。「相手は自分の目の前に座って、私の話を聞いている」と一律に解釈して安心している人は、あまりに不注意です。それではダメなのです。

相手をよく観察して、相手が「SOLER原則」に従って自分に接してくれているならば、どんどん会話を続けましょう。

「SOLER」ではなく、半身の姿勢で斜めにこちらに向いている。気持ちもどんどん閉じている。上体は後傾し、アイコンタクトは減少し、リラックスどころか、どうやら不安感を抱いているらしい。これらが読み取れたら、あなたが投げたストロークが失敗だったことのサインです。