2013年11月7日(木)

商談を成功させる最初の質問

相手に対する決定的なよい第一声

PRESIDENT 2013年9月30日号

著者
佐藤 綾子 さとう・あやこ
日本大学芸術学部教授

長野県生まれ。信州大学、上智大学大学院、ニューヨーク大学大学院パフォーマンス研究学科修了。国際パフォーマンス研究所代表。自己表現教育の第一人者として政・財・医学界に多くの支持者あり。近著に『安倍晋三プレゼンテーション 進化・成功の極意』。

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文=佐藤綾子 写真=PANA

最初の1分間で相手といい共感関係をつくる

事前の情報収集は絶対的に必要です。しかも、その使い方が問題です。

例えば、学歴を調べたらよいだろうと思って、連帯意識が強いK大学の卒業生であれば、「K大学ご出身の○○さんが○○でご活躍ですね」と言うのは大変有効です。しかし、卒業生同士があまり連絡を取り合わないW大学やT大学のような場合は、いくら一流大学でも、その仲間のことを話して、相手と自分の橋渡しに使っても、あまりうまくいきません。

相手のストライクゾーンをつかむには、事前に充分な情報収集をしたうえで、それらの情報をいかに論理的かつ科学的に分析するかにかかってきます。

自分の感情の「好き」「嫌い」のフィルターだけでつい情報を分析する癖のある人は、気をつけましょう。

簡単なことを言えば、第1に、頭が悪いと情報収集のポイントがズレてしまい、第2に、頭はよくても意欲がなければ、その整理が進まないということになります。よい第1ストロークを出すために、事前の情報をどう処理するかというところに、その人の知恵と能力が総動員されるわけです。

さて、ストロークを投げました。

私のこれまでの実験では、最初の1分間だけでも、平均的に(漢字が交じって)266文字分の文章がしゃべれることがわかっています。

この1分間で、相手もまたそれに対して「フィードバック」を返してきます。投げたストロークにフィードバックをもらう。そこまでで、最短ならば1分間でも可能です。

さらにあと2分、合計3分間話せるならば、約800文字分を話せます。このスタート3分間で、相手と「ラポール」を築いてしまいましょう。

「ラポール」とは、「共感関係」です。「ああ、この人はいい人だ」「自分のことをわかっている」「もっとしゃべりたい」と、相手が思ってくれる関係がラポールです。

このラポール形成をしてしまえば、あとは「こんなことを聞いたら失礼かもしれませんが……」と枕詞をちょっとつけただけで、相手はどんどん内々のことまで話してくれます。

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