女優 前田美波里

1948年、神奈川県鎌倉市生まれ。64年に芸術座のミュージカル「ノーストリングス」で女優デビュー。66年に資生堂のキャンペーンガールに起用されて脚光を浴びる。舞台を中心にTV、CMなど幅広く活躍。主な出演作に「コーラスライン」「マンマ・ミーア」など。2009年、主演舞台「アプローズ」で第30回松尾芸能賞優秀賞を受賞。今年は2~3月に帝国劇場、4月に博多座で上演された「Endless SHOCK」に出演。同作は、梅田芸術劇場で9月29日まで上演した。出演した映画「劇場版 ATARU-THE FIRST LOVE&THE LAST KILL-」が全国公開中。


 

蕎麦好きになったのは、地方公演に出ていたときにある俳優さんから、「その土地のお蕎麦を食べておかないと損だから、一緒にいらっしゃいませんか」と誘われたことがきっかけでした。いただくのは決まって温かいおつゆに、冷たいお蕎麦。どんなことがあってもこのメニューです。

「赤坂 ながら」さんは近所をお散歩していたときに見つけたんですけど、まず雰囲気が素敵でしょ。自宅にいるみたいにリラックスできるし、ご主人が趣味のいい器に、趣味のいい日本酒を用意してくださるので、勧められるままにいただくんです。お蕎麦以外もおいしいから、ほとんどの人が食べすぎちゃって締めのお蕎麦は無理って言うんだけど、それを全部たいらげるのが私の役目(笑)。とにかくお蕎麦が食べたいから、ここへ来るんですよ。

ある旅番組で北海道へ行くことになったとき、「お寿司屋さんより、お蕎麦屋さんを」とお願いして探していただいたのが「そば処 楽一」さん。ご主人が愛情を込めてお蕎麦を打ってくださるんですけど、カウンターの向こう側では天麩羅を揚げるところも見えるんです。終始、天麩羅を揚げる音がするものだから、あるお客様が「少しだけ音を止めてほしい」とお願いしたところ、「あれは庭にひいてる湧水の音だから止められないんです」と言われたこともあったんだとか。それぐらい水にこだわってらっしゃるんでしょうね。

少し前に「ラスト♡シンデレラ」という連続ドラマに出演したんですけど、奇遇にもお蕎麦屋さんでのシーンがあったんです。何度もNGを出してしまい、そのたびに篠原涼子さんにお蕎麦を食べさせる羽目になってしまいました。「お蕎麦大好きなんです」って言ってくださったんだけど、申し訳ないから今度、おいしいお蕎麦屋さんへお誘いしてみようかしら。

健康維持の秘訣は、2年前から始めたエゴスキュー体操です。ピート・エゴスキューさんという方が開発されたエクササイズで、体の歪みを矯正しつつ、インナーマッスルを鍛えるというもの。その体操を始めてから、ガリガリだった腕にも筋肉がつくようになって、太腿なんてアスリート並みにパンパンです(笑)。

9月は、大阪で「Endless SHOCK」というミュージカルに出演しています。堂本光一さん主演で、13年間も上演されている人気作品。私は今年初めて出演させていただいたんですが、いい舞台なんですよ。何より光一さんの作品にかける情熱が素晴らしい!

「彼のためなら何でもやります」という気持ちにさせられました。今年前半に引き続き、また光一さんとお仕事できると思うと楽しみですし、嬉しいですね。(※公演は終了しました)