原子力安全・保安院は、非常用電源にしても冷却源にしても、同系統のシステムを複数持つ「多重性」は確保していたが、「多様性」の視点を欠いていた。

同じ海水ポンプでも別系統になるように、たとえば設置場所を工夫したり、河川や湖沼、貯水池から淡水ポンプを引いたり、空冷式の冷却システムや非常用の水源車を配備するなどして、「多様な冷却源」を確保する必要があるのだ。

いかなる事態が起きても、電源と冷却源を確保する。それさえできていれば冷温停止まで持っていけるので、原子炉がメルトダウンするような極めて深刻な事故は起きない。福島の反省に立てば、「あらゆる方法を使って電源と冷却源を確保すること」が原発再稼働の最低限の条件ということになる。