「想定を超える津波に襲われたから」では答えになっていない。「想定を超える津波に襲われて、何がどうなったか」を分析・検証するのが事故調査である。にもかかわらず、国会事故調の最終報告は、原子炉の中で何が起こったのかをまったく分析していない。それどころか「中に入れなかったので、後の分析に委ねるしかない」などと平然と書いてある。

実際、想定を超える津波で同じ状況に陥った福島第一の5、6号機は冷温停止に至っている。何が貢献したのか? これは事故に至った炉と助かった炉の違いを克明に調査するしかない。事故原因を知り、再発防止策を考えるには首の皮1枚で生き残った原子炉の分析をしなくてはならない。