実際に、地域国家は、主権国家よりもグローバル経済に関心を向けているため、国際主義の考え方を育て、社会的な緊張をやわらげるものになっている。たとえばアメリカでは、日本の自動車会社に部品を供給する工場がミシシッピー・バレー全体にほぼ120もできている。その数は、さらに増えつづけている。地域の生産に占める日系企業の生産の比率が高まるにつれて、地域の住民の見方が変わってきた。これらの工場を、自分たちの生活を支え、納税によって地域社会を支えるものとみるようになった。そして、これらの工場を所有している企業の本社がアメリカにあるのか、日本にあるのかは気にしなくなってきた。気になるのは、これらの工場が地元に、「バレー地域国家」にあることによる経済面の利益だけである。