近代の商業の歴史の中でも、買い手である顧客のほうが価格を設定することができ、その価格を受け入れるメーカーやサービス提供者がいるかどうかを問うということは初めてのことである。買い手がほしい製品やサービスを探すのではなく、売り手がプライスラインのサイトへ来て、買い手を探すのである。売り手のほうに高い固定費構造があり、キャパシティーの稼働率の変動が大きい場合には、このやり方はかなりうまくいく。米国の空を飛ぶ飛行機のおよそ50万座席は、毎日空席のままで飛んでいる。だから、たとえ名ばかりの現金収入にしかならないとしても、空席のままよりは航空会社の固定費を回収する限界利益が増えることになるわけだ。