30歳を過ぎたら2人で検査へ

でも男性はこの手の話が苦手です。そして「自然が1番だろう」などと逃げてしまいがち。しかし、そこは譲ってはいけません。女性がリードするぐらいでちょうどいいと思います。なぜなら、遅い妊娠でのリスクを負うのは女性ですし、いざ不妊治療になっても、どうしても女性のほうが精神的、肉体的、時間的にも負担が大きいのです。

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年齢別にみた妊娠高血圧症候群の発症頻度

30歳を過ぎているご夫婦なら、とりあえず2人で(ここが重要です)、検査に行ってみることをおすすめします。若ければ、2人でタイミング法などを試してみてもいいのですが、自己流のタイミング法よりも、医師の指導のもとで行うタイミング法のほうが、確率が高いでしょう。

そして、何よりも男性は「専門家」の話に弱い。専門家から話をしてもらう方が、奥さんが説得するより早いのです。

最初に病院に行ったら、まず基本のスクリーニング検査を行います。女性は何種類もの検査が必要ですが、男性因子は「精液検査」でわかります。

その検査がイヤだという男性もいますが、男性のスクリーニング検査は1回ですみますが、女性は数回通います。女性の負担に比べたら、まだまだ男性はましだと思います。

男性の取材をすると「東大病院は素材が古い(いかにも昔風なAVが置いてある部屋に1人放置されるとか)」など、ちょっと笑ってしまうような話もたくさん聞きました。