7月2日、東証に4本の貴金属ETF(上場投資信託)「金の果実シリーズ(愛称)」が上場された。内訳は、「純金上場信託」「純プラチナ上場信託」「純パラジウム上場信託」である。

これまでも金やプラチナなどの貴金属価格に連動するETFは複数存在していた。たとえば金価格に連動する金ETFでは、純金上場投信も含めると5本が上場されている。

最初に上場された金ETFは、大証上場の「金価格連動型上場投資信託」(管理会社は野村アセットマネジメント)だ。次にニューヨーク市場などにも上場されている「SPDRゴールド・シェア受益証券」(同ワールド・ゴールド・トラスト・サービシズLLC)が東証に上場。さらに「TFS金上場投資信託」(同ETFセキュリティーズ・リミテッド)が東証に、「国内金先物価格連動型上場投信」(同みずほ投信投資顧問)が大証に、それぞれ上場され、それに今回の「純金上場信託」(同三菱UFJ信託銀行)が新たに加わった形となった。

「純金上場信託」の一番の特徴は、一定条件下で金の現物と交換できる点だ。つまり金の現物が組み入れられており、金現物の裏づけがあるETFなのだ。信託財産となる金は、すべて三菱UFJ信託銀行が保管しており、実質上、金現物を保有しているのに等しい資産の安全性を維持することができる。

これに対して、すでに上場されている金ETFは、SPDRゴールド・シェア受益証券、ETFS金上場投資信託を除き、金の現物は保管されていない。