最も有名なサブスクリプションコマースサイトの1つ、米・ShoeDazzle

自分で選ばなくても、届くものが自分の好み通り……そうなったら、買い物の行動は変わるだろう。

サブスクリプションコマースとは、定期購入型のECのこと。昔からある手法だが、ここ数年米国で流行し始めているのは、ビッグデータでユーザーの嗜好を把握し、月額課金する会員に対し、その人にぴったりの商品を提示するサービスだ。「ソーシャルメディアの普及で、商品の持つストーリーを紹介しやすくなったことや、商品力の良さにより広がった」とイノーバ代表取締役CEO・宗像淳氏は話す。

たとえば、有名スタイリストが共同経営する米・ShoeDazzleは、会員に質問票を送り、商品が好みから外れる確率を統計的に下げることから取引が始まる。ほかにも、「避妊具、男性用の下着を定期購入できるサービスから、毎月世界中のお土産の詰め合わせを届けるサービスまである」(宗像氏)。

消費者にとってのメリットは、Amazonや楽天のように、大量の情報から自分で探す労力が必要なくなることに加え、思いがけない商品を発見できることだ。企業側にも、「販売数量を事前に把握でき、珍しい食材もリスクなく発注できるメリットがある」と船井総合研究所の大山広倫氏はいう。

ただ、「米国でもビジネスとして成功しているのは限られている」(大山氏)。宗像氏は、「日本では、健康食品や化粧品など利益率の高い分野から火がつくのでは」と話す。頒布会ビジネス大手のフェリシモも、この8月にキュレーション型ECサイトを開設したばかり。人々の購入スタイルは変わるだろうか。