民主政治が衆愚政治に陥った経験はギリシアの昔から枚挙にいとまがない。こうなることを防ぐ唯一の方法は教育である。適切な判断の前提となる議論がじゅうぶんに尽くせるくらいの「個」の集団をつくり上げなくては「多数決」で正しい決定はできない。またスイスですでに事例があるように正当な理由なら「増税に賛成」する人が過半数となることもあるくらい、個よりも集団の利益を優先する社会観が備わっていなければならない。この点日本が常にお手本としてきたアメリカは必らずしも、こと民主主義ということになれば適切な教師ではないのではないか、と私は思う。