2008年3月、ついに経済産業省は、月例経済報告で「景気回復はこのところ足踏み状態にある」と発表し、景気回復の小休止を表す「踊り場的状況」に入ったとの認識を示した。これは、この先は景気後退、不況になると言ったも同然だった。

しかし、この不況は、私に言わせれば「官製不況」であった。すなわち、官がつくり出してしまった不景気なのだ。

「官製不況」という言葉はいまから15年ほど前、『新・大前研一レポート』(講談社、1993)の中で「金融不況をつくりだしたのは当時の大蔵省を中心とした官僚たちであった」という指摘をしたときに私が使い始めた言葉だ。