2007年8月、スティール・パートナーズという外資ファンドによる日本企業の買収劇は裁判に持ち込まれ、最高裁第2小法廷でその判決が下された。

それは、スティール側がブルドックソースによる買収防衛策(ポイズンピル)の発動差し止めを求めた仮処分申請を却下するというものであった。

つまり、最高裁はブルドックソースの買収防衛策を適法と認め、スティール側の訴えを退けてしまったのだ。

これを受けたスティール側は、ブルドックソースの株式公開買いつけ(TOB)価格を、発表してきた1700円から425円に引き下げた。

当時、この最高裁の判決文を読んで私がまず感じたのは、この判決を下した裁判官が、経済についてまったくの認識不足だということだった。裁判官は、スティールによる利益追求の投資姿勢について、明らかに否定的な見解を示していたからである。裁判官たちは、利益を求めて株を売買することを、あたかも「悪」と考えていたらしい。