最近、東京からオレゴン州のポートランドまで飛んだとき、隣にモンタナ州リビングストンの若い検事が坐っていた。リビングストンは小さな市で、ロバート・レッドフォードの映画『リバー・ランズ・スルー・イット』の舞台になったことを覚えている人がいる程度だろう。この弁護士は、姉妹都市になっている群馬県の長野原町を訪問して帰る途中であった。二つの市と町の違いを説明してくれたが、日本とアメリカの地方自治の違いを端的に示す話であった。人口はどちらも7000人ほど、税収もあまり変わらない。しかし、リビングストン市は年間予算が200万ドル(約2億円)、市議会議員はフルタイムではなく、市長もパートタイムで、普段は製材所の従業員として働いている。これに対して長野原町は、年間予算が38億7000万円、18人のフルタイムの町議会議員がおり、フルタイムの町長が年に1250万円の報酬を受け取っている。