いまの東京で私がいちばん好きな景色はというと、東京のスカイラインを勝鬨(かちどき)の先端から眺めることである。あの先端が現在の私のいちばん好きな場所であり、私はそこからの景色を15年間見続けている。なぜそんなことをしているかと言えば、見ていて飽きないからである。

このエリアの15年間の写真を見てもらえばわかるが、毎年のように景色が変わり、15年前に比べて東京は激変している。品川からアキバ(秋葉原)までがマンハッタン化して、新しいビルがどんどん建ち、スカイラインの様子が刻々と変わっているのである。(中略)そして思うのは、東京マンハッタン化とでも呼ぶべき出来事が、“この15年間で起こった”ということである。そして、この間、何が起こっていたかということを考えるのだ。

それは「失われた10年」「失われた15年」という言葉に象徴されている。

つまり、誰もがバブル崩壊以来、日本はずっと低迷し続け、その間にさまざまなものが失われていったと、こういうふうに捉えているということだ。

しかし、それは本当であろうか?